関西日和

2015年02月02日

一昨日はカルメラ×Black bottom brass bandのツーマンライブへ。

島崎智子さんといい連日、関西勢が大挙して信州に押し寄せてるのは、どういうわけでしょう?


物販でブラックボトムのメンバーとお話してたら、元スカポンタスの方だった。

これが「最後の一押し」になりベスト盤購入。

アドゥマンのカレーも、500円で済ませるつもりが付け合わせを目にしたら、誘惑に負けた。
しっかり3種盛りを食べてしまいました。


そして昨日、山本太郎参議院議員トークライブに参加(この人も関西だよね)。

山本議員のトーク後、まず中川村曽我村長を含む3名の方が質問と意見。

曽我さんは「イスラム国の人質殺害により動揺されている方もおられると思うが、世界の貧困や格差を是正し、テロリズムに走る若者を減らし世界から尊敬され敬愛される国にすることが日本人のとる道」と発言。

テロリストに憤る気持ちは、分かる。

でも、湯川さんや、後藤さんの死に憤りを覚える私達が、毎日毎日イラクで爆撃され死んでいく子供の命に無関心で生きてきたのは何故だろうか?

何故今まで、沖縄で少女が暴行されても、今回程の憤りを感じなかったのだろうか?

何故、貧困地域に生まれ育ち、米兵としてイラク戦争で命を落としたり、トラウマを抱えた人を見て、それを仕掛けた人間に憤りを覚えなかったんだろうか?

何故、それに同調した自分の国のトップに憤りを覚えなかったんだろうか?

同じ日本人でなければ、命や尊厳を奪われても無関係なんだろうか?

私達は、直接手を下さなければ自分は加害者ではないと思っている。


でも本当にそうだろうか?

あのイラク戦争に税金を投じ、なに食わぬ顔をして生きてきた私達は「加害者」とは言えないだろうか?

その顔を捨て、今回の事件に、ある種ご都合主義的な憤りを覚えてはいないだろうか?

「テロに屈するな」「テロリストを許さない」と言う私達は、無自覚に他人の命を値踏みしてはいないのだろうか?


後藤健二さん殺害のニュース映像を見て、私は悲しかった。

彼が殺されてしまったことも悲しかったけれど、1人の人が自分の手を血に染めるまでに至ってしまったこと。

それは、とても残酷で悲しくて不幸なことだと思った。


憎しみ。怒り。

それは、殺された側の命を奪うだけではない。

殺した側も、不幸にするのだということ。

自分の手を染めた血の色が、彼の記憶から消える日は果たしてくるのだろうか?


いつ消えるかも分からない憎しみに囚われ生きることが、苦しみ以外の感情を彼にもたらすことなどあるだろうか?


一昨日のライブのように、美味しい物を食べ、友人と笑い、喋り音楽を楽しむ。

そんな幸せな空間とは遠い場所に、殺し殺された人間が追いやられたこと。


私自身が、無自覚にそれに加担してしまったこと。

止められなかったこと。

その事実が、とても悲しかった。

そして、友人達と笑いあったあの空間をとても愛おしく思った。

それはきっと、誰かが守ってくれるものではない。


武器は、どんな大義名分でも他者を支配するものでしかない。脅すものでしかない。殺すものでしかない。


悲しみを憤りに変え武器を手にとった先には、それを利用し私腹を肥やす者に食い尽くされ、殺し殺しされる未来しかない。

不安に駆られ、他者を武器で脅し黙らせ、恐怖で支配した先に「平和な世界」なんてない。

自分の幸せや平和は、本来誰かが守ってくれるものじゃない。

自分自身で努力して守るものだ。

私達は、それぞれ自分にしか出来ないことがある。

音楽やイラスト、映像や商売、物作り。
温かい食事をつくり、食卓を囲むこと。時々喧嘩もするけど、また話をして食卓を囲む。

私達が憎しみ合わず、生きるにはどうしたらいいのか。

この悲しみを繰り返さないために、どうしたらいいのか、他人任せにせず自分の胸の内に問おう。

そして語ろう。


それだけが、私達が殺しあうことなく生き残る道だと思う。

同じ日本人の死に憤る人達に、お願いです。


その悲しみや憎しみや憤りで、私や私の大事な人を支配しないで下さい。

こんなことを言ったら「無知の平和ボケ」だと思われるだろうか?

でも、身内の暴力と憎しみの中で育ったからこそ「憤り」や「制裁」「正義」は、人を裁いても、平和に導かないと知っている。

私の家族がそれで平和に幸せになったことなど、一度もなかったのだから。


私の無知無関心が、1人の人間を殺人に駆り立て多くの命を奪った事実から目を逸らさないでいたい。

そして、ずっと友人達と音楽を楽しみながら、笑って生きていきたい。

関西日和





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